指宿_夢が詰まった山リゾート

行ったことのない街……そうだ鹿児島へ行こう、の巻。1泊目は指宿の山のなかに宿泊しました。


今回の旅の目的

家族旅行の宿選びでも、「その土地っぽさ」「その宿ならではの体験」ははずしたくないところ。

指宿といえば砂蒸し温泉が有名。2日目に体験することを先に決めていました。

砂蒸し温泉があるのは、指宿のシーサイドエリア。なので1日目は海沿いではなく指宿のべつの顔を見られたらいいな、と思っていました。

指宿を見てまわるにも、その方が稼動エリアも広がるかな、と。

  

今回の重視ポイント

観光度 ★☆☆☆☆

鹿児島空港から指宿への移動時間を考えると、初日は宿に直行することになりそう。観光は翌日に、と考えました。

 

ホテルステイ ★★★★★

チェックイン開始時間からチェックアウトまでまるまる過ごすことになるので、宿での体験がユニークないしエンターテインメントになることを重視。

 

鉄道駅アクセス ☆☆☆☆☆

空港貸出/返却のレンタカーなので、アクセスは気にせず。

 

観光アクセス ☆☆☆☆☆

どのみち車移動なのと、指宿も周りきれないほどのエリアやボリュームではなさそうなので、ここも気にせず。

  


今回のホテル探しの前提

旅先として指宿を選んだのも、皆が行ったことないから、という理由。鹿児島空港からの距離を考えると道中がっつりドライブなので、がっつり観光するというよりはホテルステイも含め未知の街を知る“予習1回目”の感覚でした。

ただ指宿での1泊目と2泊目ではちがう体験がしたくて、エリアも特徴もがらっと異なる選択にしたいというもくろみがありました。  


選んだホテル

指宿で評価が高かった宿、『悠離庵』。

山の中腹に広がる約2万坪もの敷地に、わずか17棟の離れが点在しています。

この広大さはシティさにはない魅力です。

  


この宿に決めた理由

この宿、ほぼひと目見て決めた感じでした。

決め手は2つ。

1.この宿だけの体験

温泉水プール&露天風呂が、両方が部屋に備わっていること。

プールもお風呂も露天で温泉、これを実現している宿は全国的にも数えるほどではないかと、、(屋外プールと露天風呂をパブリックに備えているリゾートは多々あれど、ほぼ全室にどちらも備えているのは聞いたことがないです……!)

ランニングコストを考えると宿泊料金もかなりお高くなりそうですが、1泊2食付きで1室8万円ほど(2名1室利用時)。

 

2.プライベート感

まるで1棟貸しのように滞在できること。目の前に海が広がるホテルなど、バルコニーに出ると隣の部屋の人と目が合って気まずい……というのはあるあるですが、点在する離れなので視線や喧騒から隔離されていると寛げる指数が格段に上がります。

加えて、夕朝食ともに仕切られた個室でグループだけで食べられるというのも、時流的に安心ポイントでした。

  


部屋選びのポイント

選んだ部屋タイプは、「和風離れ」カテゴリーの「温泉水プール&露天風呂付き洋室」。

予約時に部屋タイプの指定はできずおまかせでしたが、どの部屋も50平米以上(プールや露天風呂など屋外エリア除く)で、ベッドルームとリビングルームがしっかり分かれているスイートタイプ。

  


よかった点

無限ととのうループ

「ととのう」はサウナの特権のように一見思いますが、お風呂でもととのえます。

むしろ全身浴の温まり具合はサウナを凌駕するのでは、と思うことも。

露天風呂に限界まで浸かる→温泉水プールにどぼん、優雅に泳ぐ→デッキチェアで横になる、これが3m以内で叶う贅沢よ、、!

デッキチェアに加え、東屋までありました。すこし高い位置でデイベッドに横になると、五感が反応するのは青い空と山の緑と鳥のさえずりだけ。ビルも車の音も人の話し声も、なにもない静寂の世界をひとり占めできます。至福の具現化。

温泉水プールだけあって水温が25℃前後に保たれていて、まだ肌寒い3月でもすいすい泳げるし、温泉で茹だったからだを冷ますこともできます。

ちなみに宿泊した「萩」には、内風呂もありました。これ以上もう露天風呂にもプールにも入れない、というほど無限ループを楽しんだ夜更け、ほかほかしながら髪やからだを洗えるのがいい気分。ガラス張りで、くもった窓ガラス越しに夜の気配を感じられるのがうれしい。

  

リビングとベッドルームが別

食事の時以外は露天風呂かプールかデッキチェアにいたのですが、それでもバスローブをばさっとかぶってひと息つく時間もときにはあって。

正直なところインテリアのセンスが格別に良いというわけではないのですが、田舎の親戚の家に来た気の置けない雰囲気があります。

  

完全独立空間なのに開放的

プライベートやプライバシーを重視すると、空間はどうしても閉鎖的になりがち。

その悩ましいトレードオフは、ここでは無効。

露天風呂・プール・東屋の先には、ただひたすらに一面の緑。

都会の高層ビルから見渡せるビル群のネオンに癒される夜もあるけれど、都市に暮らす身にはこのしんしんとした暗闇に包まれる時間が新鮮です。

   

カートで冒険気分

フロントのある母屋から各離れへは、スタッフが運転する電動カートで移動。

起伏のある道を進むため、縦に横に揺れてアドベンチャー感満載。

   

  


気になった点

市街地からかなり遠い

わかってはいても、なお遠いです。カーナビの推奨入力地点「指宿リサイクルセンター」からは案内がなく、15分ほどさらに山の上へと登りました。

食事はふつう

刺身や黒牛ステーキなど、鹿児島の山の幸海の幸が出ます。旅館の食事が並びます。

  


総合評価

指宿らしいかと問われると、指宿という土地でなければならない必然を見つけるのは難しい、、(「その土地だけの絶対的な景色」「ここでなければ成り立たない設え」のようなものは日本中を探しても備わっている方がレアですよね。)

だけど、温泉のプールと風呂をかけ流しで屋外でプライベートに楽しめるという体験は、やはりここならでは!しっかり探してはいませんが、日本広しといえどこの価格帯でこの条件を備えているところはない気がします。

  

指宿らしさ ★☆☆☆☆

指宿風情はなく、たとえばこの宿が北海道にあっても中伊豆にあっても違和感はありません。温泉街や宮古ブルーの海などその土地ならではの体験を重視する場合にはあてはまらないともいえます。

  

隠れ家度 ★★★★★

公式サイトのドローン映像を見るとわかるとおり、山を切り開いてつくられただけあって、あるのは自然だけ。レストランや日帰り利用もないので、宿泊客だけが訪れることのできる場所です。

  

満足度 ★★★★★

露天風呂と水風呂(プール)が大好物でもはやライフワークであり日常であるため、旅先で普段の何倍も開放感のある場所で、思う存分自分たちだけで自由に過ごせたことに大満足。

目の前に広がるのは空と緑と鳥の声だけ(、そしてビール)という時間が、日々のあれこれを一旦追いやってくれました。

  

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