ホアヒン_天国がかたちになったリゾート

夏をフルスロットルで駆け抜けすぎた反動が11月に遅れてやってきた時に、身も心もすっかり緊張がとけてゆるやかに生気を取り戻すことができたホテルのお話。

タイ・ホアヒンにある5つ星リゾート『プタラクサ』がそれはそれは天国でした。

なぜホアヒンを旅行先に選んだか、どうやってこのホテルに行き着いたかは、前の記事にまとめてあります。

規模も部屋も居心地もサービスも立地も最高だった

『プタラクサ』(公式サイトはこちら)はホアヒンにしかない独立系リゾート。

リゾート自体は60室前後(サイトによって59室だったり67室だったり)、そのうちヴィラはおそらく10室ちょっと。

私は60室前後が最も好きなので、規模感は好みどんぴしゃ。

スタンダードな客室とヴィラとは敷地が分かれています。

ヴィラは一部2階建てもあるものの、ドアを開けた時に部屋のなかが見えないようになっているなど構造や配置にプライベート感がありました。

南国のリゾート地らしく、レセプションもオープンエア。

ヴィラ泊だけなのかわからないけど、チェックインはお部屋でした。

レセプションからヴィラエリアに進もうと顔を上げると、まるで額縁のよう。

石の小径を抜けていくと……プールの先に海!

プール自体は小さいけど、インフィニティ感がたまらない…!

独立したプールヴィラ

今回泊まったお部屋は「OCEANBED POOL VILLA」(公式サイトの客室詳細ページはこちら)。

ヴィラの敷地約100平米に、ヴィラ、プール、ジャクジー、テラスがあります。

備え付けのBluetoothのスピーカーが活躍。EDMをかけてビール片手に踊ったり、ボサノバとともにプールでゆらゆら揺れたり、アンビエントでジャクジーに浸かったり、スピーカーがあると大音量で聴けて気持ちよかった!

客室は隠れ家感のある造り。

ベタ惚れしたポイント3つ、プールとバーと朝食

居心地がよすぎるプールサイド

海でもプールでも川辺でも湖畔でも滝でもとにかく水辺が好きで、私にとってアイデアも湧くし平穏も感じられる場所です。

それゆえビーチフロントのリゾートや海沿いの温泉を選ぶことが多く、今回もビーチに面していてプールから海を望めるというつくりを楽しみにしていました。

ヴィラの並ぶ敷地には、プールはこのひとつだけ。

幅4m、長さ15mぐらいの小さいプール。

プールサイドにはチェアが4つ。2人用と1人用と。

フルフラットベッドにして寝たり、70度ぐらいまで起こして本を読んだり。

チェア自体がプールの上にあります。

自分もプールに浮いているし、レストランは海に浮いているように見える造り。

ビーチに近いエリアで日光浴をしつつ、太陽を浴びて暖まったらプールで冷やす欧米人がちらほら。

私たちがプールサイドにいた4時間ぐらいで数えるほど。

プールサイドのチェアに来た人は、3日間で2組のみ。

規模が大きくないホテルを愛する理由は、敷地内でゆったりと過ごせることも大きいです。

時期のせいか室数のせいか、私たちが泊まった時は欧米からの60代ぐらいのカップルがメイン、アジアの人は20-30代のカップルが数組、子どものいるファミリーは1組しか見かけませんでした。

ホアヒンでクチコミ1位のホテルはヒルトンなのですが(2018/12/20時点)、ヒルトンはファミリーにも人気があるようで子どもも多いというクチコミを見ました。

今回は静かな環境でゆっくりしたい旅だったので、『プタラクサ』はその気分に応えてくれるホテルでした。

2日連続通ったビーチフロントバー

プールの先にはレストランとバーが並んでいます。

この海とホテルの間にあるバーが、夕方から夜にかけて最高にかっこよい…!

このバーに行くなら、断然日の入り前後の時間がおすすめです。

プールに向かって進みプールの横を通るとライトアップされたバーに到着。

デイタイムとバータイムとではチェアの配置と仕様が変わります。

背もたれがL字型、このソファの上は靴を脱いであがって足を伸ばしてソファに体を預けられるスペースに早変わり。

このエリアは足元が白砂で、素足で歩くのが最高。

カバナも、ビーチ前とサイドに並んでいます。

ビーチに最も近くビーチの正面に位置するカバナは5つ。
予約できるので、日の入り時刻の30分前に予約してマジックアワーから夜へと移りゆく空と海を見逃すべからず。

17:00-19:00はハッピーアワーでした。

ソファだけだったところに、テーブルをセットしてくれます。
ソムタム(青パパイヤのサラダ)、スイートチリとチーズが添えてあるフレンチフライがおいしかった。

遮るものが一切なく、波打ち際から水平線まで、水平線の端から端までを同時に見られることって、なかなかないんですよね。

それを真正面からソファに座ってお酒片手に1時間見られること、東京に住んでいるとぜったいにありえないし、日本でもなかなかこんな贅沢なロケーションはないんじゃないかな。

日本だともっと商業的になってしまうけど、ここはカバナがわずか5つというその欲の無さがまたよかった…。

バーからビーチに直接出られます。

ビーチからバーを見るとこんな感じ。
この距離感よ!

ビーチをちょっと歩くとやしの木が並んでいたり。

美しすぎて美しすぎてずっと眺めていられた。

ホアヒンは東側に位置する街なので海に沈む夕日は見られないのですが、それゆえふんわりしたサンセットタイムに。

最高の朝食

水平線から太陽が昇ってくるはず、なので、日の出5分前にベッドを出てビーチへ。

もやがかかっていて肝心の太陽は見られなかったけど、ふわんとした朝焼けが見られました。

朝食の場所は、海からわずか2mのレストラン。

私が泊まっていた時は朝が満潮気味で、しぶきが飛んでくるんじゃないかってぐらいすぐそこまで波がきていました。

朝食は、好きなものを好きなだけ食べられるアラカルト式。

つくりたてがつくりたてのまま味わえる贅沢。

おいしいのはもう言うまでもなくおいしくて、なによりときめいたのはプレゼンテーション。

見て、朝からのこのこだわりを……!

ロールカーテン越しの海もまた絵になる。

レストランの入り口側にはプール。

このレストラン、とにかくロケーションが最高!

海の真正面に50席ぐらいのこぢんまりしたレストランというのは、大型チェーンではまずないんじゃないかな。

ハーフブッフェでもなく、すべてアラカルトで注文に応えるというのも、この規模感のホテルならでは。

海が目の前、何がよいって壁もガラスもないところなんです。

太陽がそのまま差し込んで、風がそのまま通り抜けて、波の音がそのまま聞こえてきます。

これを贅沢と言わずして何を贅沢と言うのか…。

同じように海辺に建つバンヤンツリーやJWマリオットにも泊まったことがあるけれど、どちらもブッフェでレストランは建物の中だったのでプライベート感や開放感はなく。

ワイキキのモアナサーフライダーやロイヤルハワイアンもビーチの目の前にあるホテルでレストランもあるけれど、もっと席数が多く席と席とが近いのでプライベート感はほぼないんですよね。

その点プタラクサは、外だけど外すぎないというか、壁やガラスがないだけでこんなにも開放感があるのかと驚く一方で屋根はあるから開放的すぎて心もとないという感じにもならず、絶妙な造りでした。

こんなに絶好のロケーションで、天気もよいから、さぞかし混雑して席は争奪戦だろうと思って覚悟したのですが、3日ともちがう時間帯ながらいちばん海に近い席に座れました。

しかもほかに来たのは2〜3組のカップルで、終始静かに過ごせて本当に最高のリラックスタイムに…。

朝をこんな環境で始められると、1日が本当に気持ちよく始まるんだなあということをしみじみつくづく実感したひと時でした。

ホテルまとめ

ホテルをひとことで表すと

ここは天国……?呼んでくれてありがとうございます……という気持ち。

ホテル概要

デザイナーズすぎず味気なさすぎず、広すぎず狭すぎず、スタッフの目が行き届いて全員感じがよくて、カップル向けにムーディーにしすぎてないさわやかな隠れ家リゾート。

主にバンコクからのんびりする目的で訪れる富裕層がメインターゲットだからかな、と思います。

歓楽街を求める人はパタヤに行くし、欧米人の年配夫婦やファミリーはヒルトンなど大型系に泊まるので、プタラクサは品の良さがとてもよかった……!

ナイトマーケットにも歩いて8分ぐらいで行けて夜はマッサージして歩いて帰ってこられる立地もよいです。

というのも中心部に近すぎると人や車の往来が多くてせわしなかったりネオンや音楽がにぎやかすぎたりするから。

とにもかくにも、朝食、からのプール、からのバーでサンセット、からのお部屋プール、からのジャクジー、と、1日ホテルにいても飽きずに癒されるというのが、のんびりと浮世離れを求めるバケーションには最適でした。

スタンダード客室

スタンダードな客室がある方はプールを囲むようにコの字型に2階建ての建物が3棟建っていました。

おそらくどの部屋からもプールを見ることができて、プールから室内まで見えがちな部屋も。

5W1H

【WHEN】いつ行くのがよい?

バンコクとおなじ、11〜3月が乾季。

平均気温は26度ほどで、太陽が出ていると暑さも感じるけれど、この時期は雨(スコール)がほぼなく、湿気も低くて快適。

がまんせずにプールに入れる気候です。

【WHERE】どこがマスト?

『プタラクサ』ならプールとジャクジー付きのヴィラにぜひ!

屋外ジャクジーだけの部屋もあるので注意。

訪れる前はワイナリーに行こうかとかナイトマーケットはしごしようかとかいろいろ考えていたのに、『プタラクサ』に着いたらすべてが泡になって消えてしまった。

それほどまでに日常のくさくさやイライラや疲れを溶かす場所です

【WHO】だれと行くのに向いてる?

断然カップル向き。

どこを見ても絵になるけれど女子同士写真を撮りながらはしゃぐ雰囲気ではなく、子どもが走り回ったりはしゃいだりするところでもなく、カップルでゆっくり過ごすのに適した規模感・雰囲気です。

年配あるいは富裕層のハイクラスリゾートに慣れたカップルのゲストばかり。

【WHAT】なにする?

朝食→プール→昼寝→ジム→バー→ジャクジーのループで極楽を味わうのが真髄…!

すくなくとも2連泊はしてほしい、1泊でせわしなく行くのはもったいなさすぎる。

【WHY】どんな時に行く?

ホアヒンは、プーケットやパタヤとは異なり、街自体がこぢんまりとしたリゾート地。

王室の別荘がありもちろんリゾート地ではあるものの、歓楽街や繁華街がけばけばしくなく、リゾートリゾートしすぎていない(商業的すぎない)ところなので、“シティついでにちょっと小旅行”の気分にちょうどよい場所です。

逆に、ホアヒンだけのために日本からタイに行く、というのはちょっともったいないかも。

リゾート目的でタイなら、プーケットやサムイ島がTHEリゾートで向いている気が。

ラグジュアリーすぎるとなんだか居心地が…というタイプには、『プタラクサ』はかしこまりすぎずくだけすぎずにリラックスできるクラス感や規模がどんぴしゃ。

【HOW】行き方

バンコクから車で3時間。

プーケットやサムイ島のように飛行機で乗り継ぎで行くリゾートや、サメット島のように船で訪れる場所よりは距離的にも体力的にも楽ではありますが、日本からバンコクに7時間ちょっとかけて着いた後にすぐに車で3時間また移動というのは疲れたからだにはちょっときつかった。

ホテル移動が増えてしまうけど、バンコク2泊→ホアヒン3泊→バンコク1泊ぐらいが移動疲れを最小限に抑えるにはちょうどよいかも。

旅のおともに

『プタラクサ』は空と海の青がクリアで強いので、単色のワンピースがよく合います。

パステルピンク、赤、白のワンピースを着たけど、景色のじゃまをせずに調和できる色味や柄が『プタラクサ』の雰囲気にフィットします。