気分:「やりきったえらい!」と「また始まるぞ」
「あーよくがんばった!本当にがんばった!」と達成感に満ち満ちていて、清々しい無敵感!でも次もすぐ始まるから、この勢いをそのまま続けたい。だから自分をほめて甘やかしてケアしながら、次に向けたチャージにもなるような、そんな時間がほしいなー。
今回は、そんなポジティブな旅を求めている時の提案です。
人を動かし企画を動かしお金を動かしと、ONでもOFFでも常に仕事のことで頭がフル回転していた数か月。ついに終わりを迎えた時には、これまでの全力投球に達成感と満足感とを味わえますよね。「自分で自分をほめてあげたい」と「すぐ次が始まるけどこの勢いのままいけたらいいなー」とが入り混じって、前向きな爽快さにあふれている、そんな時。
一方で、早くも次のプロジェクトが待っていて、可能ならば1週間でも2週間でも仕事から離れて南の島の離島とか瀬戸内海の小さな町とか見渡す限り緑しかない草原とかでひたすらぼーっとする時間を過ごしたいところではあるけれどそうもいかない、という状況がほとんど。
そんな時は、やりきった自分をおもいっきり優雅にねぎらいながら、次へ向けて英気を養って充電できる時間がおすすめです。
そんな「リトリート」兼「滋養強壮」を叶える旅がありました。
症状:アドレナリンでランナーズハイ
走り続けてきた高揚感が最大瞬間風速になっていて、何も疑わず無条件で自分に胸を張れるという時、フル回転してきた頭も体も心も実はアドレナリンが大放出されている恐れ大です。
こういう時に伊勢丹に行ってしまった日には大変です。正常な判断ができなくなっている可能性あり。
集中して駆け抜けてきたからこそ心身ともに負荷はかかっていて、気持ちは元気でも確実に疲れは溜まっている。張り詰めていた糸が切れた時の反動がいちばんこわい。そうならないように、予防策も兼ねてあえてスローダウンして切り替えすることが必要。
無敵感がある時こそ意識して心身を休めることが、その後の息切れや燃え尽き症候群を避けられるかどうかの分岐点になります。
ずっと走り続けている時の小休止だから、妥協しない
これまでも走ってきて、この先も駆けていくことは既定路線。だからこそ、その間の踊り場は最高のご褒美と栄養剤とであってほしい。過去の労いと未来のガソリンとを同時に満たす時間と空間と体験が必要です。
日常から離れられて、特別感があって、ストレスなく過ごせて、元気になれるところ。
小休止でさくっと、でも濃密に過ごせるハード面とソフト面を備えているところ。
過去を労い未来を鼓舞する、ベストなかたち
そんな条件を満たし完璧に機能した場所が『パークハイアット東京』でした。
・時間と労力をつかう遠出より、効率よく東京で
・ハードもソフトもハイクラス 空間とサービス両方ともにがっかりしない
・ホテル内で贅沢に過ごせる 客室・レストラン・プール・スパが揃っている
・非日常感のある景色を望める
・ストレスのない滞在が叶う
この5点を満たしていて、自分のねぎらいと英気補給とが同時に叶う滞在となりました。
ハードもソフトも素晴らしかったのですが、最も感動したのは「人」だったかもしれない……。
定量的でなく再現性がない部分は評価指標に基本は入れないのですが、『パークハイアット東京』で最も記憶に強く残っているのは人でした。そんなに多くの接触があったわけではないのですが、到着した瞬間から建物を出る一歩まで違和感や失望が一度もありませんでした。こんな体験は初めてでした。
私的ベストステイ モデルケース
『パークハイアット東京』、国内外でさまざまなホテルに泊まってきたなかで、トータルのでNo.1の体験でした。
なぜベストと感じたのか?を掘り下げながら、私が過ごした時間を時系列でまとめていきます。
はじまりはアフタヌーンティーで
チェックインは15:00。今回はホテルで過ごす時間を長くとりたいという思いもあり、チェックイン前の12:00に『ピークラウンジ』のアフタヌーンティーを予約しました。
ちょうどこの日は雲ひとつなく、ガラス張りの天井から青空と光がたっぷり望める快晴でした。
3段式、色合いと季節感が美しい。11月初旬は、かぼちゃ、りんご、いちじくなどが登場しました。
この3段に加え、スイーツとフィンガーフードが別途運ばれてきます。これがまた種類も質も素晴らしくて……こちらはおかわりも可能です。
小さな宝石を心ゆくまで食べられるなんて、甘党はときめきが止まりません……。リコッタとマスカットのサンドイッチの組み合わせに悶絶し、スイーツはシャインマスカットのパンナコッタ、モンブラン、カシスムースが特に好みすぎて2周してしまいました。
ドリンクは、コーヒー、奈良・月ヶ瀬の日本緑茶、インドやスリランカの紅茶、ハーブティーより。
日本緑茶は「かぶせ煎茶」「焙煎かりがね茶」「月ヶ瀬ファーストフラッシュ」「月ヶ瀬烏龍茶」「レモングリーンティー」「シナモン オレンジピール グリーンティーの6種類、紅茶はダージリン5種、アッサム、ヌワラエリア、ウバと計8種ほか、ブレンドやアールグレイなどオリジナルアレンジ、ハーブティー4種が揃っています。
ほぼ満席だったので、各席の話し声の存在は確かにあるのですが、天井が高いこともあり静謐さが保たれていました。ホテルのアフタヌーンティーは見た目にも味にも空間にもテンションが上がり女性同士で盛り上がるシーンが多いもの。『ピークラウンジ』も各所思い思いに過ごしているものの、席数130席とは思えない落ち着きでした。声が響かずやわらかく吸い込まれる感じ。味とお茶に集中できるし、話していても自分の声が通ってしまっている居心地の悪さがなくて居心地がよかった……。
絨毯を踏みしめてさあ客室へ
アフタヌーンティーを2時間強楽しんだ後、いよいよ客室へ。
基調色のモスグリーンが、重すぎず軽すぎない絶妙な味わいを醸し出しています。館内は廊下も客室も絨毯が敷き詰められ、重厚感を演出。
本日の客室へ足を踏み入れると……
客室にもさまざまなアートが設えられています。特にバスルームのこの絵は大きさも色づかいもインパクト大。置いてある書籍もアート関連でした。
黒の占める割合が多いため、重厚感のあるしつらえ。どっしりした雰囲気のなかにアートが存在感を放っています。ウッディなあたたかさやシンプルさという感じではないかな。
客室全体がミニマルに整えられているので、電気のスイッチを5分ぐらい探したりなんてことも。わからないことはすぐ聞くのがよさそうです。
トワイライトはプールへ
旅を色濃く記憶に残す方法のひとつが、夕日と朝日。日の入り時間を事前に調べ、最も夕焼けやマジックアワーを楽しめる場所を考えておくのがおすすめです。
今回は最も景色が美しく望めそうなプールへ。
人数制限をしていたので、プール利用希望を伝えてから1時間弱待ちました。トワイライトに間に合わないかもしれないとハラハラしましたが、無事日の入り時刻に滑り込み。トワイライトは日の入り時刻から30分後でした(季節や緯度によって変わります)。
まだ明るい外が徐々にブルーを帯びていく様子は何度見てもどこから見ても格別。四方がガラスなので東西南北すべての景色を眺められます。
トワイライトプール、なんだか異世界で良い!もくもくと泳ぐ気持ちよさは想像以上でした。一心不乱に何かをするって脳疲労を軽減するパワーがある。
温水プールで泳いだり、東京タワーを見ながらランニングしたり、ここまでTHE東京を感じられる場所もそうそうないのかなと思います。東京感を感じるけど、1周まわって非日常。
1時間ほど泳いだあとはスパエリアへ。写真はないのですが、このスパが本当に本当に最高だった……。お風呂40℃、ドライサウナは80℃と90℃の2種類、ミストサウナ、22℃の水風呂と絶妙な温度設定!サウナ8分→水風呂2分→(本当は外気浴がしたいけどできないので)ラウンジ10分を何度も繰り返しました。整う整う。そのあとはお風呂にも入り、とにかく無限ループし、極楽すぎてとろけた記憶しかありません……。
しかもアメニティがAesop。クレンザー、トナー、セラム、クリーム、シャンプー、コンディショナー、ボディクレンザーとひと通り揃っています。Aesopの香りに包まれているだけで幸福感上昇。
ラウンジはリクライニングチェア、ソファ、イスと揃い、雑誌や書籍も数冊ずつ置いてあります。ウォーターサーバーもシャワースペースとラウンジに。
客室を長く楽しむ方法
3時間近くプールとスパを堪能し、よい感じにお腹がすきます。
今回宿泊を予約した時からディナーもホテルで、と決めていたのですが、運悪く限られたレストランしかオープンしておらず。そこでルームサービスにしました。これが大正解。
『ジランドール』から届きます。
ルームサービス、最高すぎました。
・部屋にいながらホテルの食事
・できたてをできたてのまま(デリバリーと違ってスープの冷めない距離)
・店員さんの視線なし
・好きな音楽をかけられる
・好きな格好で(ドレスアップもよし、すっぴんパジャマもよし)
・写真撮影も自由
・思い思いのペースで
・騒いでもOK
自宅のようにリラックスできるのに、自宅とはちがう仕様の非日常の空間。
ホテルレストランの味を、人目を気にせず自分のペースで。
好きな音楽をかけて、自由に会話をしながら。
レストランでは叶わないことをホテルにいながら叶えられる魔法、それがルームサービス。
パワーブレックファースト
夕食をルームサービスで楽しんだので、朝食はレストランへ。
『ジランドール』では、3種類より選択できました。
・ブレックファーストブッフェ
ブッフェより好きなものを好きなだけ。卵料理はスクランブル/フライ/ポーチ/ボイル/エッグベネディクト/オムレツより。
・ヘルシーブレックファースト
スムージーまたはイミューンシステムジュース、シリアルブレットのトルティーヤ、ケールサラダ、チアシード&アーモンドミルクプディング&フルーツサラダ、ギリシャヨーグルト、シリアルバー、フライドエッグ、ハーブティーのセット。
・『梢』 和朝食
このブッフェ、種類が多いというわけではないのですが、1品1品の質がとにかく高い。ひとくちごとに感動しながら、ゆっくりじっくり時間をかけて味わいたい朝食です。
卵料理はエッグベネディクトをチョイス。これがまた人生No.1のエッグベネディクトでした。メニューにあるとつい頼んでしまうものの、すごくおいしいという印象はこれまでなかったエッグベネディクト。いままでのエッグベネディクトの概念を覆される品でした。
ヘルシーブレックファーストのセッティングもかわいかった。
なぜパークハイアット?
ひとことで表すと「最大限ストレスフリー」、これに尽きました。
客室もスパもレストランもルームサービスも、どこも違和感やストレスを感じることが一度もありませんでした。「何も考えずに自分をリトリートしたい」という理想にまさにぴったり。
案内や清潔さになんのひっかかるポイントもないため、施設やサービスの快適さをまっすぐに享受できます。違和感を抱かず、本質じゃないことを考えずに、目の前の「うわ〜〜〜」という感動を純粋に楽しむことができました。
不便や不満など“不”を感じさせない空間こそ最大の癒しであり充電になるのだなと実感。これこそが本物のラグジュアリー。
住み慣れた家でくつろぐ時間となにがちがうのか?というと、隅々まで行き届いたケアによって自分に集中できること。
国内外で、ラグジュアリー含むさまざまなホテルに宿泊してきましたが、『パークハイアット東京』のゲストホスピタリティは記憶に残るレベルでした。
特にスパの印象が強烈です。
宿泊客とトリートメント利用者とどちらもひっきりなしに利用する空間ながら、常に清潔と規律が守られていました。
置いてあるタオル類は常に美しく補充され、ドライヤーやアメニティ類は乱れず、最も気になる髪の毛が目に入りませんでした。(各自で片付けられる客層というのもあると思います)
タオルやアメニティなど、補充や整頓が間に合わないことは起こりえるので都度チェックしたりがっかりしたりはしないタイプですが、『パークハイアット東京』では「あ、ここが追い付いていないな……」という瞬間が私にはありませんでした。
ホテルでこの状態がキープされているし、自宅だとどうしても「あそこ掃除しなくちゃ」など目についてしまったりするものだけど当然その掃除の概念は考えなくてよいしで、この効果が精神衛生にとてもよい……!
細かい雑念や本質的ではない事に気が散ったり、掃除や整頓をできていない自分に自己肯定感を削られたり、「あー近いうちにやらないと」と頭のCPUを占拠されたり、そういうことが無縁な環境の素晴らしさたるや。
『パークハイアット東京』は、リラックスすること自体に集中できる環境が整っていました。スパでは集中してリラックスでき、客室では集中して過去の振り返りや今後のプランニングができ、レストランでは集中して健やかな食事を味わえる。
ワーケーションなどホテルで旅行と仕事を兼ねた滞在を、という新しいスタイルも生まれていますが、仕事環境とリラックス目的の仕様では求めるものも異なるなど両立するのは想像以上に難しいんですよね。
その点『パークハイアット東京』では、静謐で清潔で整えられた空間によって、集中して休み集中して考えるということが叶えられるなと思いました。
パークハイアットのここがすごい
ユーザーファーストの極み
全方位が完璧でした。違和感を感じることのない環境整備とオペレーションがここまで整えられているホテル、本当に貴重。脱帽を超えて感動の域でした。
「タオルが置いてあったらいいのに」「タオルがごわごわだな……」「髪の毛が落ちているな」「床滑りやすいな」「水はけが良くないな」「よくあるアメニティだな」「バスローブのまま移動できないのか……」など、無意識のがっかりはどうしても避けられないんですけど、『パークハイアット東京』ではそういう瞬間が文字通り皆無でした。
細かなリクエストや無意識に抱く理想に応えている、これはなかなか実現できないことです。オペレーションファーストではなくユーザーファーストであることの証明。
東京百景
『パークハイアット東京』は四方に窓が配されていて、360度ぐるりと外を見渡せます。
東京タワーも明治神宮も皇居も、そして海や富士山まで。
この振れ幅の大きさに東京を実感。
日本の中心でがんばってやれているんだなあと感慨深くなったり。
補充・発散・リラックス・インスパイアを満遍なく
ホットタブもドライサウナもミストサウナも水風呂も揃っているのでリラックスには言うことなし、プールもジムもあるので発散もOK、ハイクオリティのスイーツと食事で栄養補給と英気補給、アートと東京360度でインスピレーションたっぷり。
リラックスに寄りすぎると日常への復帰がつらいし、インスピレーションばかりだとアドレナリンが出すぎて心身が休まらない。『パークハイアット東京』は非日常と日常との境界線が絶妙に曖昧に溶け込ませられている場所でした。
ひとり占め感を感じさせる余裕のある設計
客室数が多くなく、レストランでもプライバシーが確保しやすい、ピークラウンジもジランドールも空間をうまく使って人目がお互いに気になりづらい設計と感じました。人の気配を感じづらいのは非日常の時間では余計なストレスを感じずにすみます。
真のラグジュアリーたる体験がここに
こんな空間で過ごすと、「よくがんばってきたなあ」「しっかりひと息つこう」「充分に認めてあげよう」と素直に思えます。これでこそ真の休暇!
ラグジュアリーにはさまざまな意味や定義がありますが、『パークハイアット東京』で感じたのは“ストレート・コンフォート”でした。不便・不満・不安などあらゆる“不”が存在せず、ただまっすぐに快適さを感じられる環境こそラグジュアリーの極み。自宅でも別荘でも得難い体験だからこそ、自分のために足をはこびねぎらいと英気を得る最高の場所となりました。