東京忙殺生活、最小労力で最大リフレッシュが欲しい

ぎりぎりのところで踏みとどまってはいるものの、このままいくとまちがいなく病む…!

東京で働いているそんな状態の人への提案です。

疲れた時こそどこか行きたいですよね…「とにかくリフレッシュしたい…」と思いながらも、旅行で疲れちゃうと次の週に体力がもつかどうかもちょっと心配だったり。

そんな相反する気持ちが “あちらを立てればこちらが立たず” にならない旅行はできるのだろうか…という心配を胸に、「東京忙殺生活、最小労力で最大リフレッシュが欲しい」という気分を解消すべく実行してきました。どんな旅行がリフレッシュになりつつ疲れを残さないのか、振り返りながらまとめていきます。

 

症状:頭も体も心もパンク寸前……!

・両手におさまらないほどのタスクが次から次へと湧いてきて何からどう手をつけていくか、頭はフル回転。
・息つく間もなく考え続け話し続け移動しメールを書き資料をまとめると肩も腰もバッキバキ。
・失敗しないように適切に伝えられるようにと気を遣い続けてぐったり。
・たとえ好きな内容であろうとも、テンションが上がる瞬間があろうとも、手応えを得ようとも、緊張もプレッシャーも加われば疲れは避けられず。
・自分がまわす仕事が増えれば増えるほど、この日々の終わりは見えない……。

そんな状態、どんなに仕事が楽しかったりやりがいがあったりしても、ヘルシーとは言い難い。。かといって抜けたり休んだりはそう簡単にできないことがほとんどで、特にいつ落ち着くのか先が見えない時はなおのこと、どう気持ちを保てばよいのかもわからなくなりがち。

「そんな絶望の淵でなんとか踏みとどまるための旅ってないかしら…」と思い立っての旅を考えてみました。

 

どんな条件がよいのだろう?

マルチプロジェクトによる脳疲労、残業残業で肉体疲労、気遣いすぎで精神疲労のトリプルパンチ。心技体のフル回転が日常になっている状態は、張り詰めた糸と同じ。朝から夜までそれだけ忙しいと、ランチの時間もろくにとれず、帰宅途中に百貨店に寄りたくとも営業時間に間に合うわけもなく、家と会社の往復しかできずにいる生活では癒やされるはずもない日々では……?

疲れにからだが侵食されていく感じ。

疲れは思考能力も気力も奪うので、ダブルパンチの渦中でも考えすぎず計画も旅行もさくっとできることが重要。

満たす旅の条件をざっと挙げてみると……

・1泊2日
・行きも朝ゆったり、帰りは夕方には帰ってこられるゆとりのスケジュールが組める
・移動時間は2時間以内
・車でも電車でもバスでも行ける
・何もしなくとも東京を出た感を盛大に感じられる
・部屋食ではない
・和室でもベッド
・温泉
・お風呂の数や広さが豊富(できればサウナも…)

こんな条件を満たす場所&宿はあるのか?半信半疑で探してみたところ、見つけました!

そして結論は最高でした……!

 

箱根?湯河原?熱海?房総?

どんなところに泊まるかはどの旅でも最重要ポイント。

ですが、疲れていて探す時間も手間もなかなかとれないどころかいつもは楽しみな宿探しもちょっと億劫になってしまうような忙しさの最中では、「どこに行くか」が鍵を握るといっても過言ではありません。

上で挙げた条件のうち、この4つを場所選びの条件としました。

◆行きも朝ゆったり、帰りは夕方には帰ってこられるゆとりのスケジュールが組める
◆移動時間は2時間以内
◆都内から車でも電車でもバスでも行ける
◆何もしなくとも東京を出た感を盛大に感じられる

 

それぞれもうすこし詳しく考えてみると…

◆行きも朝ゆったり、帰りは夕方には帰ってこられるゆとりのスケジュールが組める
→朝は10時頃、帰りは17時頃までに帰ってこられると、がっつりしすぎずあわただしすぎないスケジュールに。一方で前の日も残業かもしれないし、旅行となるとテンションが上がって早く起きれるかもしれないし、どちらに転んでも柔軟に早めたり遅めたりできるといいなと。となると飛行機は(そもそも1泊2日だし)なし(思い立って行くには飛行機代も気になるし)。

移動時間は2時間以内
→ドアtoドアで2時間が疲れない移動の限界かなと経験上思います。たとえば「新幹線で1時間、そこからさらに車で1時間30分」「電車で2時間、宿までバスで1時間」は移動で体力削られてしまう……。

車でも電車でもバスでも行ける
→どの交通手段を選んでも2時間ぐらいで行けるというのは利便性が高いです。実際に利用するのは1つだけですが、たとえば行きは電車で帰りはバスというように選択肢があるとスケジュールにも融通が利きやすいなと。

何もしなくとも東京を出た感を盛大に感じられる
→最後に挙げましたが、これが実は結構なポイント。手軽にホテルステイであれば都内でもできますが、“最大限のリフレッシュ”を目的とするとやはり東京から出たいもの。せっかく東京から脱出するのであれば、東京とは真反対の景色に身を置けたら非日常感があふれるはず。

近場となると箱根・湯河原・熱海・房総あたりがパッと浮かびますが、最後の4つめがすこし弱いかなあと思っていました。するとこの4つを満たすもっと最適な場所があったのです。

 

解決策:直通で圧倒的絶景へ

そこは、富士山をのぞむ河口湖

河口湖周辺はここ数年、海外からの観光客に大人気。湖周辺の宿は年間を通じて8-9割と高い稼働率で推移してきました。ほかの観光地に比べてはっきりとしたオフシーズンがないエリアともいえます。

どの時期でも極力混雑を避けたいタイプとしてはなかなか候補になりづらく…。今回も、近場で考えた時に浮かんだ場所には入っていませんでした。

実際、最初は伊東に決めかけていました。ところが相談しているうちに満室になってしまい、また探し直しかーと思っていたところにふとひらめいたのが河口湖。

「そういえば電車でもバスでも本数多いし、都内から乗り換えなしで行けるし、2時間ぐらいだし、一応温泉もあるし、なんといってもドアップの富士山は非日常感満載では……!」とひらめきました。

 

選んだ旅館は……

そうしてたどりついたのは、「うぶや」という旅館。

河口湖周辺は(箱根と比較して)高級旅館がさほど多くなく、食事の特徴に乏しいイメージがあり(海は遠くブランド食材などが少ない)、源泉かけ流しエリアでもないことから、いつか行きたいリストにも入っている宿はなくノーマークのエリアでした。

立地的条件から浮かんだものの「さて宿はどうしよう」となった時、浮かんだのは情報通の言葉。以前このエリアに詳しい旅館営業マンに「富士山が見える宿で1つだけおすすめを挙げるとしたら?」と尋ねた時、返ってきた答えが「うぶや」だったことをとつぜん思い出しました。

もちろん施設やアクセスなどの詳細は、自分の目でも事前に確認。

◆アクセス
電車・バス・レンタカーのどれも利用可。どれでも2時間前後。
電車・バスの場合、河口湖駅から宿までは適宜送迎あり(10分程度)/バスも目の前に停止。

◆温泉
源泉かけ流しが好きで、普段探す時は源泉かけ流しにチェックを入れています。加水加温や循環ろ過はこの時点で候補から外れるため、出会える機会が少なく、いつか行きたいリストに入ることもなかなかないのです(そのため「うぶや」もリストには入っていなかった)。「うぶや」は循環ろ過ですが、温泉があるだけよいかなと今回は。
内風呂以外にも露天風呂、寝湯、座湯、ジェットバスなどがあり、サウナも備えていたので、お風呂タイムは充実しそう。

◆食事
ブランド肉や新鮮な海鮮などの目玉はなく、正直なところ地味な印象。普段はその土地ならではの食材や料理に力を入れている宿を選ぶので、今回は食事はあまり期待せず。
部屋食や個室処ではなく、夕食・朝食ともにダイニング。

◆客室
温泉と食事を普段の好みから譲ってまでもこの宿を選んだのは、全室から富士山が見えること。本当は露天風呂付き客室が希望でしたが、今回は宿泊の2日前に予約したのであいにく満室。次の間付き和室にしました。

 

コンセプトが「人生を祝う宿」とのこと。人生を祝う場として選んでください、というメッセージは、お祝いの場に恥じないクオリティを提供するコミットメントと自信と解釈しました。ここまでコンセプトを明確に打ち出している宿はあまりなく、祝いの席という失敗のゆるされない場に選んでほしいという志にも惹かれました。

目に飛び込む圧倒的景色にしばし言葉を失う

チェックインの手続きはロビーにて。あいにくの曇り空でしたが、中庭の緑が目に飛び込んできます。

そのあと客室へ案内してくれます。着物を召した仲居さん、まだお若いようにお見受けしたけれど大仰なぐらいうやうやしく、旅館の矜持を感じます。

5階の部屋に足を踏み入れると廊下の先には期待以上の景色が……!

この迫力、実物は写真の何十倍。
今回の客室は窓辺にソファセットが配してあり、寝転がりながら真正面に富士山を望むことができます。

陽が沈む数分前の色合い。湖に富士山が映り込む逆さ富士も出現して、ため息もの……。

客室のつくりはこんな感じでした。

お風呂からも望める富士山

チェックイン後はさっそく露天風呂へ。露天風呂ほか、ジャクジーに寝湯などを備えた内風呂、サウナが揃っています。(水風呂がないのが残念!)

富士山、何分でもぼーっと眺めていられる。あまり風がない日でしたが、それでも雲が流れて富士山の見え方はめまぐるしく変化していました。

夏はどうしても冬ほどはクリアに晴れにくいなか、これほどくっきり見られたのはラッキーだったと思います。

食事はおまけ程度に

予約したのが宿泊の前日というラストミニッツだったせいか、予約できるプランが限られており、夕食はしゃぶしゃぶ一択でした。

特に名産や名物がある、というわけではなさそう。量も上品で、男性は足りないかもしれません。

食後はレストランに併設されているラウンジにデザートを持ってきてもらえます。ラウンジからももちろん富士山がばっちり(夜は見えないのでこの写真は夕方に撮影したもの)。

館内にはちょっとした設備が

卓球台、マッサージチェア、スパなどもあります。

卓球は利用可能な時間とスケジュールが合わずできませんでした。チェックインして温泉に行ってマッサージチェアでほぐれて(スパは予約でいっぱいでした)お風呂上がりのビールをひっかけ食事に行きデザートまで堪能していると、すでに卓球のできる時間が終わっていた……。

結論:最小労力で最大リフレッシュの目的達成

東京都心から箱根と同じぐらい気軽に行けて、且つ東京では見られない圧倒的な景色が広がるという点で、河口湖は有数の候補だなと改めて感じました。

車を持っていない人にとっては、バスも電車も選べて本数が多く予約をしなくても乗れるというフレキシブルなアクセスはとても魅力。

リフレッシュというと海か山か高原かが浮かびやすいですが、富士山&湖というチョイスは有用でした!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。