忙しい現実を一旦忘れ去りたい

症状:アラサーの頭のなかは忙しい

社会人歴が7年を超えてくる頃、働く環境や担う役割が確実に数年前と変わったなあと感じることが増えてきませんか?

後輩も増え、部下をもつこともあり、責任も裁量も大きくなり、自分の能力やスキルもだんだんと輪郭がクリアになってきて、どうやってキャリアを築いていこうかと戦略が具体化するのもアラサーぐらいから。

目の前の仕事に使命感のようなものを感じて打ち込む一方で、自分の力不足を感じて時に役職や役割が重荷と感じるシーンも増えていったりと、なにかと悩みが尽きない年頃と感じます。

気分:現実と向き合うべきなのはわかってる。でも・・・

現実から目を背ける気もないし、正面から向き合って意思決定をしていかなければならないことも頭ではわかっているものの、現実の重さがのしかかってくるつらさ、ありますよね。

疲れても嫌になっても息が詰まっても先が見えなくても、進んでいく以外にないということを自分自身がいちばんわかっているから余計に苦しい……。

そういう時は、絶望するには人生は短かすぎるし世界は広すぎる、ということを思い出すトリガーが必要です。向き合う現実を一旦横に置いておいて、おもいっきりファンタジーな世界に行ってみることが、予想以上にリフレッシュに。とはいえってもマルチタスク好きで常になにかを考え続けているタイプだと、いきなりビーチに放り出されて「何もしない贅沢を味わおう」ができなかったりします。

解決策:現代か戸惑うおとぎの世界へ

そういうタイプの人こそ、“たしかに現実なのだけど、本当に現代なのだろうか?”と感じる場所が向いています。そしてそういう頭のなかが忙しいタイプの人は、異なるタイプの刺激にアドレナリンが出るタイプ。

そんな人にぴったりの街、あります。

「かわいい 街」で検索してもきっと出ない

クッキーの壁、ドアや屋根のクリームの縁取り、煙突から出る綿あめ……絵本に出てくるお菓子の家にノックアウトされた経験はありませんか?

たとえばウェス・アンダーソンの映画「グランド・ブダペスト・ホテル」。

完璧にかわいすぎて、なぜこんな世界をつくりだせるのだろうとただただ吸い込まれてしまいました。

(あの映画は架空の街、架空のホテルが舞台で、モデルになったホテルや実際に撮影されたロケ地はあるもののまったく同じ場所は実在しないとのこと…)

こんなかわいい場所が広い世界のどこかにないかなあとしょっちゅう思っては、「かわいい 街」で何度も検索してきました。

そして巡り合った「これぞおとな女子向きでは…!」と感じた街が、チェコ・プラハです。

プラハはかわいいの権化

“たしかに現実なのだけど、本当に現代なのか?”プラハ旧市街を歩いていると、何度も何度も自問することになります。

とにかく大人女子にこそ見てほしい、このかわいさを。パリ、ローマ、バルセロナ、ストックホルム、コペンハーゲン、ドブロブニクとはまたちがう、プラハだけのおとぎの世界が広がっています。

どことなく赤がアクセントに感じる風景。

とにかくレトロで、中世で、1日に120回は「かわいい」と言い続ける街並みです。

とはいえ、かわいいだけで終わらないのがプラハ。

なんといってもビールの1人あたりの消費量が世界一。3歩歩けばビール、水より安いんです。パブはテラス席を備えていることも多く、さくっと1杯が気軽にできます。

THE中世な街並みは、ファンタジー映画のようでもあります。

プラハがもっともロマンチックになる瞬間がこちら。

数百年の時を経てなお当時の面影を残すレトロでロマンチックでなによりもかわいい旧市街、かと思えば底なしにビールを浴びられるというそのギャップがたまりません。

かわいいだけじゃなくて歴史とビールとをマルチに楽しめるのがプラハ。一旦現代社会からエスケープするのにうってつけすぎます。

プラハ的5W1H

【WHEN】いつ行くのがよい?

これは単なる好みですが、春から初夏か秋が断然!おすすめ。

5月はじめに行った時も昼間は半袖で夜ちょっと羽織るくらい、9月後半に行った時もおなじ感じ。夏ほど陽が長くないのだけど、夏よりも気候も人の多さも旅行代金も適度でよい。ちなみにゴールデンウィークで日の入りが20:20前後、トワイライトは日の入りから30分ほど楽しめます。

【WHERE】どこがマスト?

せっかくだから街歩きにとどまらず宿泊も旧市街に。ホテルについてはこちらにまとめています(準備中)。

【WHO】だれと行くのに向いてる?

かわいいをわかち合える女子同士が最高。男子にはプラハ的かわいさはなかなか伝わらない気が……。トラムにかわいい、ビールのグラスにかわいい、お城からの景色にかわいい、迷路のような道にかわいい、まるいドアにかわいい、と一緒に言い続けられると楽しい。

【WHAT】なにする?

旧市街は2日でぐるっとまわれます。

地図を見ずに歩いてビールを飲んでお城にのぼってビールを飲んで降りてきてビールを飲んで川辺を歩いてビールを飲んでマジックアワーを眺めてビールを飲んで・・・とやっているとあっという間。

【WHY】どんな時に行く?

今実際に目の前にある建物や景色が現実かどうかに驚き続けるので、ふだんの日常からすーっと目をそらせる効果があります。あまりに現実に追われている生活中の息抜きになる街。

【HOW】行き方

日本からは直行便が飛んでいないので、ドイツ各都市、ウィーン、中東経由が一般的なルート。プラハだけなら3泊5日でもよいけど、せっかく東欧まで行くならブダペスト(ハンガリー)との組み合わせで行かない手はない。おなじ東欧なんだけど、得意領域がちがう。両方行ってこそどちらの良さも際立つという黄金コンビです。

旅のおともに

プラハは赤がアクセントのトラム、テラコッタ色の屋根、木の窓枠など、暖色の街。おなじくアクセントになる赤、マジックアワーが似合いすぎるので青、白の服が合います。