バンコク、それは奇跡の都市
日本の次に長く滞在している国がタイ、というぐらい、タイが大好きです。
なかでも最長3か月沈没(バックパッカー用語で、1か所に長く留まることを「沈没」と言います)、今でも毎年必ず訪れているほど中毒性の高い街がバンコク。
スパもお買い物もグルメもバーもホテルも楽しいことだらけで、だけどタイ独特ののんびりゆるーい空気はいつでも変わらず、いるだけで体中の毒気が抜けていく都市、それがバンコク。
こんなに刺激的で、でもピースフルで、脱力できる街は、ほかに思いつかない……というぐらい、バンコクは奇跡の場所だと思っています。
世界36か国、特に東南アジアはタイ・シンガポール・マレーシア・ベトナム・フィリピン・ラオス・カンボジアと行ってきたなかで、タイは五角形のバランスが等しくとれて、バンコクは奇跡の98点な街だと思います。大好き。
(五角形:ホテル/美容/ショッピング/食/移動)
女子の楽しみを存分に享受できるバンコクで、東京でできない派手な遊び方を半額で叶えられるバンコクならではの良さを、たんまりお伝えします。
この記事は、バンコクについて概要をざっくりまとめます。
実際に私が過ごした旅ログ、ホテル、おすすめショップなどは別記事で順次まとめています。
アクセス
絶対に直行便を選んでくださいね!これ絶対。
行きは7時間、帰りは5時間30分ぐらいで着きます。
羽田発着タイ航空、成田発着エアアジアのどちらも使ったことありますが、都内在住なら羽田発着を断然おすすめします。
エアアジアは2便あって、往路9:15発・14:00着、14:25発・19:10着とどちらも一長一短なんですよね……。
朝発だと成田に7:30頃着くのはかなりしんどいし、午後発だとホテル到着が21時になってしまうので、どちらも個人的にはおすすめとは言い難いです。
(そしてエアアジアはLCC。預け荷物は7kg以上は別料金、機内食も毛布も追加料金で、荷物や機内の快適さを考えるとアラサー女子にはあんまりかなーと思います。安さ重視!の人向け。)
羽田発着の直行便は、JAL・ANA・タイ航空の3社が飛んでいます。好みの問題なので、マイレージやフライトスケジュールで選んでOKです。
フライトは2種類、夜中0時台または朝10〜11時台です。
有休を極力取らずに週末利用で行くなら2泊3日も可能なのがバンコク。
金曜夜(正確には土曜になりたて)、会社帰りに出て、土曜の早朝から月曜のお昼まで遊び、月曜の午後発に乗ると22:30に羽田に帰ってこられます。
ちょっとハードなのと航空券がやや割高になるのがネック。だいたい7〜8万円ぐらいです。
※最新の情報は、航空会社へご確認ください。
初めて行くなら、丸3日は必須。
タイらしい寺院、スパ、ショッピング、レストラン&バーをひと通り楽しむには、3日間をたっぷりつかいたいところです。
どんな風に過ごせるの?
5W1Hでまとめると……
【When】いつ行く?
1年中暑いです。
11〜2月は乾季なので幾分涼しいですが、それでも暑い。4〜5月の暑季は本当に参るぐらい暑いし、9〜10月の雨季はスコールが毎日のように降る。
いつでも外は暑いし、いつでも室内は冷房で寒いので、結果いつ行っても同じです。
タイ初心者の頃は11〜2月の旅先として選ぶことが多かったけど、ゴールデンウィークも夏休みも行くようになると、さほど時期のちがいは気にならなくなりました。
とはいっても、雨季のバンコク、豪雨が降ると道路が冠水することも。移動が大変(物理的&タクシーやGrabがつかまらない問題)になるので、なるべくなら雨季は避けるのが無難です。
【Where】どこへ行く?
市内中心部の全体感をつかむには、4つのエリアで考えるとわかりやすいです。
ワットポー(寝釈迦仏)などの集まる寺院エリア、リバーサイド、市内の北側(スクンビット)、南側(シーロム)。
12年以上毎年バンコクのガイドブックを少なくとも5冊は定期パトロールしていますが、ガイドブックでもだいたいこの4エリアで説明されています。
寺院エリア
地下鉄・BTS(高架鉄道)ともに通っていないので、タクシーかチャオプラヤ川のボートで行くのでやや不便。
王宮・ワットポー・ワットアルンの3大名所は、半日とってまとめて行くのが効率的。
バンコクの最たる観光地なので、タクシーもいまだにふっかけたりぼったくろうとしたりする輩がいるので要注意。
リバーサイドエリア
『マンダリンオリエンタル』、『ペニンシュラ』、『シャングリ・ラ』『ザ・サイアム・ホテル』などのラグジュアリーホテルや、『シェラトン』、『ミレニアムヒルトン』、『アナンタラ』などの有名ブランドホテルが集うのが、リバーサイド。
バンコクは完全にシティのため、シティにいながらリゾート気分を味わいたい場合はリバーサイドのホテルステイが◎。水辺というだけでだいぶ癒されます。
リバーサイドにあるホテルを選ぶ時は、川のどちら側かも検討材料に入れると◎。
川の東側は、寺院エリアや中心部へも陸続きで行くことができ、比較的移動がしやすいです。一方西側は、中心部へ行くのに必ず川を渡る必要があるため、時間がかかります。ただ、ホテル専用の小船で川を渡る時間は情緒があり、日常にはないちょっとした癒しの時間に。橋がかかっているため、もちろん車で対岸へ向かうことも可能です(ホテルの場所によっては大回りになることも)。
代表的なホテルでは、西側に位置するのが『ペニンシュラ』『ミレニアムヒルトン』『アナンタラ』『アヴァニ』(アナンタラの姉妹ホテル)、東側にあるのが『マンダリンオリエンタル』『シャングリ・ラ』『ザ・サイアム・ホテル』『シェラトン』など。
2018年には、リバーサイドに待望の百貨店がオープン。『アイコンサイアム』は、規模もラグジュアリーさも、バンコク随一のレベルを誇る巨大なデパート。タイ各地のグルメを楽しめるフードコート、人気レストラン、ブランドショップなど、凝った空間にさまざまなスポットが揃い、話題を集めています。
2012年にオープンした『アジアティーク』は、レストランとショップが集まったナイトマーケットのような一大オープンエアショピングモール。夜な夜な賑わっています。
映画『ハングオーバー2』に出てきたルーフトップバーも、リバーサイドエリアにほど近い有名スポットです。『ルブア アット ステート タワー』というホテルに入っているドレスコードありのバーで、世界で最も高所にあるオープンエアのバーという説も。
スクンビットエリア
BTSスクンビット線の主要駅を指します。旅行の際に利用する主な区間は、サイアムからトンローぐらいまで。
サイアムパラゴンのあるサイアム、セントラルワールドとゲイソーンのあるチットロム、セントラルエンバシーのあるプルンチット、ターミナル21のあるアソークなど、主要駅には大手百貨店と有名ホテルがあります。
駅周辺が賑わっているサイアムやチットロム、駅から歩いた路地にカフェやスパが点在しているトンローなど、駅ごとに雰囲気が変わるのもおもしろいところ。
中心部でショッピングやグルメをメインの目的として宿泊するなら、BTS主要駅から徒歩5分圏内のホテルが安心です。タクシーやGrabがつかまらなくても、徒歩で駅まで行けるのは心の安心材料に。
シーロム
『バンヤンツリー』や『スコータイ』などいくつか有名高級ホテルはあるものの、基本的にはビジネスエリア。スクンビットに比べると観光の目玉となるものはなく、旅行客には地味な印象です。繁華街とルンピニー公園ぐらいでしょうか。
【What】何する?
バランス良く遊べる街なので、なんでもできるのが魅力!
- 5つ星ホテルステイ(2人で泊まれば1泊1人10,000円ぐらいから)
- タイブランドのスパでうっとり
- 700円のワンピースや350円のサンダルから、タイブランドのデザイナーズまで服・靴・バッグ、オーガニックスパグッズなどのショッピング三昧
- ルーフトップバーでまったり
- タクシー移動でスイスイ、たまに余興でトゥクトゥクも
本当になんでもできます。なので、なんでもやる、がおすすめ。
高級レストランなどは東京と同程度の料金のところもあるけれど(タイの物価からすると大層高級!)、フードコートは半額〜3分の2、マッサージやスパは5分の1〜半額ぐらいで楽しめます。
たとえば、以前東京のGINZA SIXに進出したスパ「パンピューリ」(閉店)は、タイを代表するスパブランドのひとつ。90分コースが東京だと2万円のところ、バンコクではなんと1万円、半額です。
タクシーは1時間乗っても500円ほど。
東京で派手に遊ぶとなると清水寺から飛び降りる覚悟が必要ですが、バンコクでは東京でためらってしまうことがためらいなくできます。
「こんな贅沢していいのかしら~~」と思いながら食べまくり買いまくり揉まれまくりの日々を過ごせるので、働いている自分への肯定感とご褒美感が最強です。
【Who】誰と行く?
これまたバンコクの懐の深さで、誰と行っても楽しい!
ひとりで、女子2人で、女子グループで、男女グループで、恋人と、といろいろなパターンで行きましたが、全部の需要を満たせる国。
これ結構すごいことなんです。これだけ誰もを等しく満足させられる街、ほかにないのでは?と思います。
【Why】バンコクを選ぶ理由は?
・欲望のままにハチャメチャに遊びたい時
・とにかく日常の忙しさから逃れて頭をからっぽにしたい時
・誰も自分を知らない地で癒しのひとときを追求したい時
・閉塞感を打破したい時
・とにかくパーっといろいろしたい時
そのどれもにバンコクは応えてくれます。
24時間どこかしら空いているから選択肢もたくさんだし、Grabで安全にどこでも行けるし、主なスポットはBTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)で行けるし、280円の屋台ごはんから3万円のディナーまで選べるし、カフェ天国だし、ルーフトップバーごろごろあるし、ハイブランドからウィークエンドマーケットまでショッピングの街スパからホテルラグジュアリースパまでよりどりみどり。
バックパッカーでも贅沢デートでもどんなニーズもどんとこい。
行き先に悩んだらバンコクを選んで間違いない!です!断言!
【How】どう楽しむ?
いかんせん目移りすること必至のバンコクなので、やりたい事リストを作るとよいです。
参考までに、前回の私のリストは以下の3つでした。
①タイブランドスパはしご
②ワンピースの仕入れ(自分用)
③最新フードコート視察
前々回のバンコクデートはこの3つ。
①お気に入りホテルでのんびり
②話題のレストラン巡り
③ブランドスパのフルコース
これだけでも6種類。これ以外にも、日本ではめったにない高層ルーフトップバーのはしごや、百貨店の高級フードコートで味比べ、巨大百貨店巡り、水上マーケット体験など、ほかにもテーマはいろいろ設定可。THE観光やグルメなど、ほかにもまだまだ選択肢は豊富です。
他の東南アジアシティとどう違うの?
ずばり バランス です!
これだけハイレベルで揃った街は、東南アジアに限らず世界を見渡してもそうそうない……!
バンコクに匹敵する東南アジアシティはシンガポール、クアラルンプール、ホーチミン、ジャカルタ。ざっと比較すると……
シンガポール
シンガポールは物価が高く、「これぞシンガポール」的なその土地ならではのグルメや文化が弱い印象。
クアラルンプール
バンコクに近しい。個人的には10年ぐらい前のバンコク感を感じます。ブランドスパやファッションはバンコクの方がチョイスが多いのと、イスラム教ゆえアルコールが高いことがネック。マレーシアはラクサやカヤトーストなどマレー料理も美味しく、余計にビールが飲みたくなるので気になるところ。高級ホテルの料金が世界一安いと言われていて、当時トリップ・アドバイザーで長らく1位に君臨していた『シャングリ・ラ』に泊まったのですが、なにかにつけてバンコクと比較してしまって「バンコクだね……」となりました。
ホーチミン
伸び盛りな街で、雰囲気は20年前のバンコクに近い感覚。東南アジアの街と聞いて期待する喧騒が楽しめますが、巨大モールや地下鉄はないので、ショッピングや移動の観点ではこれからかな。
※ジャカルタとマニラは行ったことがないので割愛
結論:バンコクを選ばない理由がない
直行便も複数の航空会社やフライト、空港から就航していて、ホテルも5つ星からゲストハウスまでよりどりみどり、グルメにスパにショッピングにと網羅できて、もちろんタイらしい寺院や市場などもあり、バンコクでできなくてほかの都市でできることを探す方が難しいとさえ感じます。
だれと行ってもいつ行っても楽しくてコスパ抜群、こんな都市は世界中探してもほかに見つからないのでは……と行く度に毎回心から思い、毎年行かずにいられない街です。