バンコク_ホテルの選び方

これまで日本の次に長く滞在してきたタイ。初めてタイを訪れた時から10年以上経っていて、3か月どっぷり滞在したこともあるほど。

特にバンコクは、毎年通うほど大好きな街です。バンコクの良さはどれだけ語っても語り尽くせないぐらいで、街図鑑「バンコク_すべてが98点シティ」でも語っています。

今回はバンコクで旅の拠点となるホテルについて。

ガイドブックを見てもわからないことを中心に、バンコクを初めて訪れる人でも自分の目的や希望の過ごし方に合わせてホテルを選べるヒントになるといいな。

ガイドブックを読み続け、実際に通い続けているゆえの、リアルなホテル体験事情を客観的にまとめてみます。

ガイドブックはどれぐらい参考になる?

かれこれ10年以上毎年、バンコクのガイドブック5種類を読み続けているガイドブック好きの私。

ガイドブックだけでなく、雑誌の特集は女性誌も男性誌もライフスタイル誌いずれも旅行関連はチェックしています。

雑誌もガイドブックも地理やテーマ別のまとめは見やすくてだからこそ10年もチェックし続けているのですが、ガイドブックを鵜呑みにするのは危険。

というのも現地に赴いた取材と事実確認の手間との兼ね合いもあって、冒頭の第1・第2特集ぐらいまでしか更新されないんです。

そしてガイドブックという特性上、情報はどんなに新しくても3か月以上は前。

加えて個人的に致命的だなと感じるのが、ガイドブックはその土地に精通した人が作っているわけではないこと。

長年請け負っている編集プロダクションで、特に旅を専門にしているわけではないライターさんが書いていることがほとんどです……(それまでのベースがあるから初心者でも担当できる)。

ガイドブックを10年間も毎年読み続けたら、ガイドブックに載っているレストランが10年前から変わっていないことに気づいてしまいました。

だからガイドブックは概要を網羅的に知る入門書と位置づけ、最新情報や自分の好みに合う情報はネットでというバランスがよいなと思います。

バンコクホテル選びのいろは

この記事では、3つの観点からまとめていきます。

①バンコクのホテルの概要
②泊まるエリアの選び方
③実際に泊まってきたホテル

この3つを踏まえたうえで、私の運命のホテルについては次の記事、ホテルライブラリー「バンコク_運命ホテル」にて。

①バンコクのホテル概要【まずは全体像を知ろう】

バンコクはホテル天国。

大手有名ブランドチェーンから個人所有のデザインホテルまで、規模も雰囲気もあらゆるものがあります。

だからこそよりどりみどりで選び甲斐がある反面、どこに泊まるかを決めるのが大変という嬉しい悲鳴に。

5つ星ホテルといってもピンからキリまであるのですが、1泊1室1万円ぐらいからあります。2人で泊まったら1人5,000円…!東京では考えられないですよね。

(ちなみにバンコクよりもホテル天国と言われているのがマレーシアの首都・クアラルンプールです)

バンコクは、5つ星ホテルのコストパフォーマンスが良い都市のひとつ。

ホテルの数が多すぎるので、5つ星ホテルに最初から絞って目星をつけるのがおすすめ。

5つ星ホテルといっても、87軒(3,337軒中/Expedia基準)もあります。

ざっくり特徴ごとに分けてみると……

世界的チェーングループ

マンダリンオリエンタル、ペニンシュラ、シャングリ・ラ、パークハイアット、フォーシーズンズ、マリオットグループ(セントレジス、ウェスティン、JWマリオットなど※旧スターウッドグループ含む)、ヒルトン(コンラッドなど)など

世界的チェーンの日本に進出していないブランド

アテネホテル(NYにあるプラザアテネの姉妹ホテル、旧スターウッドのラグジュアリーコレクション)、ウォルドーフ・アストリア(ヒルトンの最上級ブランド)、ケンピンスキー、W、メリディアン、プルマン、ソフィテルなど

アジア特有で同じく日本に進出していないホテルグループ

バンヤンツリー、アナンタラ、ローズウッドなど

タイ資本のブランド

サイアム、スコータイ、デュシタニ、ルブア、グランデセンターポイントなど

独立系

ドリーム(ポールスミスデザインといわれている)

私は断然、タイ資本のホテルが好きです。タイ資本の5つ星ホテルは、タイらしさと快適さが両立。

②泊まるエリアの選び方

※バンコク市内のエリアの特徴は、街図鑑「バンコク_奇跡の98点シティ」にまとめました。

まだバンコクに慣れていない時は、主要駅にある直結や隣接ホテルを選べば道に迷う心配が少なく、交通の便も良いのでおすすめです。

個人的に便利だと感じるエリアは、BTSサイアム駅からアソーク駅までの5駅のうち、サイアム、チットロム、プルンチット、アソークの4駅(唯一除いたナナは歓楽街のため)。

どの駅にも直結ホテルがあります。

人生で初めてバンコクに行った時は初めての海外ひとり旅でもあったので、どのエリアが交通の便と治安が良いか考えに考えた末、アソークを選びました。

理由は、BTSとMRT(地下鉄)の両方が通っているから。

BTSとMRTが両方通っている駅はアソークとシーロムとモーチットの3駅しかなく、モーチットは中心から外れるので候補にはならず、シーロムはビジネス街で観光の見どころはないのでアソークに。

ひとり旅だとタクシーは乗らないので電車移動を考えるとベストだと思っての選択でしたが、アソークは便利でした。

アソークは駅とショッピングモールが直結。周辺にマッサージやスパやレストランが充実しています。観光やショッピングで疲れた時でも駅周辺である程度完結できるのがとても便利。

ちなみに私が一番好きな駅はチットロム。セントラルワールドという百貨店がとにかく好きです。

百貨店でもカフェでもスパでも、慣れてきたら、お気に入りのスポットの近くに泊まるという選び方に切り替えるのが良いと思います。

③実際に泊まってきたホテル

今まで泊まってきたホテル、数はそんなに多くないのですが、バックパッカー向けを除いて感想を。

運命ホテルに出会うまでは、誰と行くか、何を目的とするかでホテルを選んでいました。

駅直結ホテル、実際にどうだった?

実際に泊まったことのある駅直結ホテルが、アソークにある5つ星ホテル「グランデセンターポイントターミナル21」。

いくつもの駅とホテルがあるなかでなぜここを選んだかというと、3つの理由がありました。

①電車での移動に便利

アソーク駅はBTSも地下鉄も通っているターミナル駅のひとつ。2線使えるとバンコクを縦横無尽に動けるので移動に便利。

②65平米スイートが1室25,000円ほどとコスパ抜群

キチネット/リビング/ダイニングがあって、寝室が扉で仕切れるタイプのスイートを選びました。

立地と広さに対して価格が安いのが特徴です。

しかも2011年オープンと比較的新しめ。

参考までに…同じアソーク駅直結で4.5星「ウェスティンバンコク」があります。

ウェスティンは開業1993年、2002年リブランドと年季があり、25,000円出しても広さは42平米。

一方「グランデセンターポイントターミナル21」は70平米且つスイートで25,000円。

広さと新しさの点で、コスパが良いといえます。

③駅直結の実用的なショッピングセンター

「ターミナル21」は、全体が空港をモチーフにしたフロアデザインに。

フロアごとにサンフランシスコや東京など異なる街がテーマになっていて、上から下までひと通り見るのが楽しいです。

フードコートもあるのでさくっとごはんもOK。

そのほかのホテル

アヴァニ・リバーサイド・バンコク

リバーサイドに建つ5つ星ホテル。アナンタラの姉妹ホテルで、2016年に開業と新しめです。

リバーサイドは中心部まで30分はかかるうえ渋滞が激しいため、市内中心部で過ごしたい私はリバーサイドに泊まる選択肢がずっとありませんでした。

でも出張でこのホテルを利用してから、リバーサイドも悪くないなと思うようになりました。

というのもバンコクはシティなのでリゾート感が少ないところ、リバーサイドだとリゾート感がある!

全室リバービューのため、この立地に泊まる価値を存分に味わえます。

チェックインして部屋のドアを開けた瞬間に、太陽の光できらきらする川面が目に飛び込んできて癒されました。

とはいえリバーサイドには、バンコクで最も有名なホテル「マンダリンオリエンタル」に「ペニンシュラ」「シャングリ・ラ」などもっと伝統的な高級ホテルが多く建っているので、あえてアヴァニを選ぶべき理由があるかというとそこまでではないかなと思います。

しかもアヴァニは中心部から見てチャオプラヤ川の向こう側なので、ホテルが運営する無料の舟か橋で川を渡る必要があり移動に時間がかかります。

ルーフトップにあるプール&バーがおしゃれと話題になったものの、バーのためだけに来る価値があるかというとそこまでは……という規模感。

グランデセンターポイントプルンチット

出張後の延泊でひとりで泊まる時に選択。

「5つ星ホテル」「駅近」という条件に加え、当時オープンして間もなかったラグジュアリー百貨店「セントラルエンバシー」の近くということで決めました。

グランデ系列のホテルは市内にたくさんあり、どこも造りは似ているので良くも悪くも特徴的な個性はないかな。

たしか1泊1万円ぐらいだったのでリーズナブル。

ルブアアットステートタワー

映画『ハングオーバー2』が撮影されたことでより有名になった5つ星ホテル。

全室スイート仕様、1室15,000円前後です。

一番安い部屋はシティビューですが、チャオプラヤ川の近くと立地ならではの景観を得るならリバービューを(それでも+2,000円ぐらい)。

ここに泊まったのは、世界一高いオープンエアーバーとリバービューとワットポー観光の3つがやりたいことリスト1・2・3位だった時。

中心部でショッピングやスパをしたい時は、駅は近いもののスクンビット方面へ時間がかかるので若干不便です。

パークプラザスクンビット

前述の通り、移動に便利なアソークで「寝るだけ!ホテルはこだわらない!」という時にクチコミ順位が抜群に高く選んだのがこのホテル。

4つ星でプールも朝食レストランもありますが、宿泊特化型です。

1泊1室5,000円ぐらいと安いのですが、立地そこそこできれいで部屋は32平米からと狭くはなく、費用対効果はOKラインかと思います。

でもこれといった特徴はないので、また泊まるかといったら他のホテルに泊まってみたいかな。

フラマシーロム

キャンペーンでとにかく驚くほど安かったので選んだのだけど、「ここじゃなきゃ!」なポイントは特になかったホテル……。

最寄りのチョンノンシー駅まで10分弱かかるので、ワットポー界隈にサパーンタクシン(チョンノンシー駅から2駅)から行く以外はなにかと不便だった記憶。

パークプラザスクンビット、フラマシーロムはどちらも3.5-4つ星なのですが、このクラスのホテルはバンコクに多数あります。

正直なところどこを選んでも大差なく、あとはもう立地とお値段との兼ね合い。

そんなリーズナブルなホテルにも泊まってきたなかで、「今後はここが定宿かな」と惚れ込んだのが運命ホテル。

初めて泊まった時にあらゆる部分に至極感動して、半年後そのホテルに泊まるためにバンコク行きを決めたぐらいの惚れっぷりです。

長くなったので運命ホテルについては別の記事にて。